スカシカシパンの思い出〜龍宮の磯にて

in #japanese5 years ago

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私がスカシカシパンと出会ったのは、龍宮の磯でした。



順を追ってお話ししましょう。

先日、コンテスト#25あなたの「開催してほしいコンテストお題」@argonさんがとても楽しい記事を投稿しておられました。
それがこちら
Steemit-jpコンテスト#25「開催してほしいコンテストお題」:ランダム!!です。

「いらすとや」というフリー素材集サイトの「ランダム機能」を利用してお題を決め、記事を書いてはどうか、というご提案ですね。

そこで試しに@argonさんがランダム機能でフリー素材を表示してみたところ、スカシカシパンが現れたわけです。

そのことについて、こんなやり取りがありました。

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そうなんです。

私、スカシカシパンに思い出があります。



@yo-yoさんからも後押し(?)をいただき「これは書かねば」と思い、こうして筆をとりました(実際にはキーボードを叩いているだけです)。

まず、スカシカシパンとは何者なのか、簡単に引用いたします。

スカシカシパン(英語: Sand dollar、学名:Astriclypeus manni)は、タコノマクラ目スカシカシパン科に属するウニの一種。

出典元:Wikipedia

はい。スカシカシパンとは海洋生物であり、ウニの仲間です。
これが、海岸に打ち上げられて白骨化しているものが、日本の海岸で(日本海側でも太平洋側でも)時々発見されます。
白骨化というよりは「ウニ殻になってしまったもの」と言った方が正確だと思います。

私は徳島県鳴門市の海のそばで育ちました。
母は夏になると海に私と弟を遊びに連れて行っていました。
それが冒頭の「龍宮の磯」という砂浜です。

当時、私と弟は「貝殻を拾って集め、それを図鑑で調べる」というのに熱中していました。
確か私が小学校1年生ぐらいの頃です。

その日も貝殻を拾いに龍宮の磯へ行きました。
そして、砂浜で白骨化(ウニ殼化)したスカシカシパンが、打ち上げられているのを見つけたのです。

当時の写真などはありませんし、流石にその時に拾った実物も現存していないので、インターネット上で色々探してみました。
その結果、見つけました。
この写真のスカシカシパンが、私が子どもの頃拾ったものに最も似ています。

IMG_0413.JPG
出典元:あうるの森

この写真のスカシカシパンは直径が10cmを超えていますね。
大物です。
当時私が拾ったスカシカシパンはこれほど大きくはなく、多分直径7cmくらいだったと思います。

スカシカシパン3.jpg
出典元:あうるの森

表面にはこの写真のように、まるで彫刻家が掘ったような文様が繊細に刻まれており、私は魅了されました。

同じ日に、スカシカシパンだけでなく、ハスノハカシパンも見つけました。
スカシカシパンと同様にインターネット上を検索して見つけたハスノハカシパンの画像はこちら。
この写真のものが、私が当時見つけたものに最も似ています。

ハスノハカシパン.jpg
出典元:海洋生物図鑑(仮)

こちらも拾ったものは直径6cmくらいでした。
花のような文様が大変美しく、どこも欠けてなくて大変良い状態で打ち上げられていました。

スカシカシパンもハスノハカシパンも、どちらも精巧に作られた素焼の焼き物のように見えました。
特にスカシカシパンの方は、穴(正確には「孔」かな)に紐を通せばペンダントになりそうに見えました。

母に「これ何?」と聞いたところ、母は「あら、カシパンじゃない」と答えました。
私は「菓子パンがものすごい力でプレスされる様子」を想像してしまいました。

この日は夢中になって海岸を探し、たくさんのカシパンをみつけました。
家に持ち帰って図鑑で調べ、海洋生物であることを知っても、すぐには納得できなかったことを昨日のことのように覚えています。
芸術家が作ったとしか思えなかったからです。

でも、大自然こそが芸術家なんですよね。

この記事を書きながら、そのことを再確認いたしました。


ちなみに生きて海で生活している時のスカシカシパンの画像はこちら。

スカシカシパン2.jpg
出典元:海洋生物図鑑(仮)

残念ながら、私は生きているスカシカシパンには思い出がありませんので詳細は割愛いたします。すみません。

このようにして拾い集めた貝殻とカシパンで、夏休みの自由研究を完成させました。
図書館で「採集モノの名前が分からないヤツを専門家が見てくれる」という日が夏休みにありまして、そこへ持参して見てもらいました。
「よく集めたね」と言われて嬉しかったことを覚えています。
懲りずに海岸へ連れて行ってくれた母に感謝です。

そう、始まりは龍宮の磯でした。
「龍宮の磯」って素敵な名前だと思いませんか?
そして「スカシカシパン」と「ハスノハカシパン」も素敵な名前だと思いませんか?



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I am glad that you read it :-)

今日も読んでくださってありがとうございます😊

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待っていました!ありがとうございます。スカシカシパンのウニ殻が古代文明の装飾品のように見えます。これは集めたくなりますね。
「菓子パンがものすごい力でプレスされる様子」←これがかなりツボに入りましたw

ツボってもらえて嬉しいですw
やっと書けました、スカシカシパン。あぁ懐かしい。
ホントに古代文明の遺産のようですね。
また貝殻集めしたくなってきてしまいました。

ウニの殻、東海北陸日本海、原発の柵を超えた……うにゃうにゃうにゃなある所で、生ウニと共に海岸で拾いまくったことがあります。
あたしも俄にウニちゃんの……とは思えませんでしたねぇ。
実家のあたしの部屋の窓にモビールにして飾ってありましたが、思い出しました!今はどうなったかなぁ

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おお!モビールにして飾る!正統派の楽しみ方です!
そうなんですよ、貝殻集めをしたらモビール作りは必修科目です。
潮の流れなのか、海岸に山ほど打ち上げられてることがありますよね、ウニの殻。

おおっ、ありがとうございますw
全然知らなかったです。なんて美しいんでしょう! ホントに彫刻みたいですね。昔の人はきっとアクセサリーにしてますよね。ハスノハカシパンの写真なんて、まさしく焼く前の菓子パンみたいですよね😁
それにしても「カシパン」の語源、ホントに

菓子パンまたは大きいビスケットに似るのでこの名がある。

みたいですね。5枚の花びら文様も特徴のひとつとか…。
私もこの投稿だけですっかりファンになりました。ちょっといろいろ調べてみたいですw 海なし県で育った私には羨ましい限りの環境です。また他にも思い出があればまたシェアお願いしますw

ありがとうございます!
私も昔の人はきっとこれをアクセサリーに加工していたと思っています。
「カシパン」の語源、調べてくださったのですね〜!実際に手で持った感触も「ビスケット」に似ています!
スカシカシパンのファンになってもらえて嬉しいですw
私は「周囲が海」の環境で育ったためか、山や森への憧れが強いんですよ〜。
それでキャンプに行くのかもしれませんw

パンに関する投稿かと思いました :D 早口言葉みたいな名前ですね。

確かに「パンに関する投稿」みたいですね。
紛らわしくてすみません。
「スカシカシパン」←ホント、早口言葉みたい!同感です!

私も菓子パン想像しちゃったよ。これがスカシカシパンって言うんだ。(・・D フムフム
ちなみにチェリモヤなら判りますよ(^
-)-☆出会いは農学部ですが。

えぇ⁈チェリモヤ、分かるんですか⁈
私は微生物の名前かと思いましたよwww
果物とは驚きでした。
菓子パンとスカシカシパン、楽しくこの記事書かせていただきました(^^)

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チェリモヤはある日、実が生ったからと、教授が研究室に持ってきたのです。もう味なんて全然覚えてないです。
でもこの5年以内に、チェリモヤ入りのパンだったか、お酒だったかを商品としてスーパーで見た事があります。「おー、元気だった?」って気分でしたよ(≧▽≦)

今、検索してみたら「チェリモヤのお酒」あるみたいです!
一度果物を食べてみたいなぁと思いました。
日本で実がなるって大事にそだてられたんですね、教授。

多分、どこかの居酒屋でチェリモヤのお酒を見たんだと思います。
だから一般的な果実を私が知らないだけだと、今日の今日まで思ってました(^-^;

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