AKBグループで起きた暴行事件の運営の不手際をマネジメント的に分析する

in #japanese5 years ago

最近、寒くて起きるのも億劫な日が続いていますが、みなさんはどうでしょうか?
ネットニュースを見ていたら、AKB48グループのNGT48で起きた山口真帆さんの暴行事件に関して、運営が人気メンバー以外放置していると言う記事を見かけた。
実は、構図としては日本の企業でも良くある話で、薄利多売で管理部門にお金をかけなかった結果、マネジメントがボロボロになっている典型的な現象です。 今回はその辺りについて書いていこうと思います。
前提として、ある商品の売り上げは私の記事では良く取り上げる修正ロジスティック曲線…、最初は緩やかにそして急に右肩上がりになって、最後に緩やかにピークに達してから右肩下がりにある地点まで落ちて安定していく、曲線を描くと言われています。
最初の緩やかな成長の部分が起業期。
右肩上がりに上がり始めるのが成長期の前半。
成長期の中で緩やかになり始めからピークにまでを成長期の後半。
ピークから緩やかに右肩下がりになり、ある地点まで落ちて安定するのが安定期(もしくは衰退期)。
この話は、カリスママーケッターの神田昌典氏の書籍に載っている話ですが、氏は成長曲線の最後が平行に安定するロジスティック曲線で説明していますが、私は古田隆彦氏の提唱している最後に修正ロジスティック曲線の方がしっくりくるので、こちらに当てはめて考えています。

さて、成長期に入ると実需用以上に需要が伸びるので、多くの企業はここでその見せかけの大きな需要に合わせて、供給力を準備して行きます。
ところがある点まで来ると、その見せかけの需要程物が必要ないと言う心理が広がって、需要が減少していき実際に必要な量にまで減ってしまいます。
これが極端に起きるのが、バブルの現象です。
企業にしてみれば、成長期には供給以上に需要が伸びるので、ともかく売らないといけないので管理そっちのけで販売を強化します。 そうすると、管理部門が育たないため品質問題が勃発します。
そして、成長期も後半に入ると需要が満たされつつあるので、売上が下がり利益が減り始めて来るので、数で利益を補おうとします。
この時、売り上げに対する利益率は下がって来るので、コスト削減として良くやるのが商品の製造費の削減と、管理部門のコスト削減と縮小です。
そうなると、ただでさえうまく機能していない管理部門はさらに機能しなくなるので、細かいところまで手が回らなくなり問題に対処できなくなります。
そうなると、発生した問題によりさらに問題が発生するので管理部門にはストレスがかかり、人が辞め出すのでこの負のスパイラルにさらに拍車がかかります。
しかも、経営者は大体営業を重視しているので、落ちた利益を確保しようとさらに営業に力を入れて、この混乱に拍車をかけます。
このように、成長期の後半から安定期にかけては、膨らみすぎた需要が適正なレベルに落ちて行くため、企業の規模を適正レベルにまで絞るのと、利益率を上げる対策とそのための管理部門の整備が必要なのです。
しかし、AKB48以外でも日本の企業は利益が落ちるのを嫌うため、店舗数を増やしたり薄利多売で乗り切ろうとして、管理部門にしわ寄せがきて崩壊することが多いです。
本当にと思われたと思うので実例を出すと、例えばコンビニ。 競争が激しくなったので、ドンドン出店を増やして本部は利益を確保していますが、こんなに必要かと言うほど街にあって、オーナーはほとんど利益を得られない状態になっていると言われています。

そんな背景があるので、この事件はAKB48も需要が落ち着いてきたので、それに規模を合わせる時期に来ている、そんなことをよく表している事件でもあります。

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